読書。バビロンの大富豪。

普段、あまり本を読む習慣がなかった僕です。
クリニックへ向かう途中の山手線電車内の広告に目を止めました。

『バビロンの大富豪(コミック版)』

僕はこの本が気になり、コミック版ではない本を楽天ブックスで購入しました。

この本は古代都市国家バビロンの繁栄と富と幸福はいかにして築かれたのか?
というテーマを物語形式で執筆されています。
読んだ感想は僕が20代にこの本に出合っていたならば、今現在とは違う今日になっていたであろう、です。就職して給料が入るようになって自由に使えるお金ができたことで(給料の一部を家にいれることもせず)、自分の好き放題に浪費していました。バイクや車を買って改造するのに湯水のようにお金を使ったり、飲食(酒吞みです)に費やしていたりしました。アリとキリギリスの話ならまさに僕はキリギリスでした。
それでも職場の財形貯蓄に積み立てを一応していたのですが、あるときメンタルを病み、職場を休職して給料が入ってこなくなり、やむなく財形貯蓄を解約して生活費に充てていました。それでもお金が足りなくて銀行から借り入れる羽目になりました。人生何が起こるかわかりません。
この本から学べることは財産を築くうえでの必要な知恵を教えてくれることです。

目次

プロローグ

こんなに働いているのにどうしてお金が貯まらないのだろう
戦車職人バンシアの素朴な疑問
バビロンという豊かな都市に住んでいながら、貧乏生活から抜け出せない戦車職人バンシア。しかしその頃、彼の友人アルカドはバビロン一といわれるほどの巨万の富を築いていた。バンシアはアルカドの知恵を授かりに、彼のもとを訪ねることを決心する。

第一話

財産を築くには不滅の「原則」があった

富豪の金貸しアルガミシュの忘れ得ぬ言葉
アルカドが大富豪になり得たのは、知恵者であるアルガミシュから、ある「原則」を学んだためであった。
その「原則」は、「稼いだものは、すべて十分の一を自分のものとして取っておく」ということから始まっていた。

第二話

富をもたらす黄金の「七つの知恵」とは
大富豪アルカドの価値ある講義
大富豪アルカドは「富を得る方法」を教授することを国王から命じられた。百人の受講者を前に、彼は一日に一つずつその「黄金の知恵」を解き明かしてゆくのだった。
まずは、「第一の知恵―財布を太らせることから始めよう」…。

第三話「幸運の女神」が微笑む人間とは

―大富豪アルカドと受講者たちの白熱の議論
アルカドと彼の講義の受講者たちは「幸運の女神」について意見を闘わせていた。やがて分かってきたことは—誰にでもチャンスは訪れる。そして女神もついてくる。しかしその与えられたチャンスを活かして実行に移さなければ、いつまで経っても女神に気に入られることはないだろうということだった。

第四話
金貨の袋か、「知恵の言葉」が刻まれた粘土板か
大富豪アルカドの息子ノマシアの過酷な試練
アルカドの息子ノマシアは、父の命により金貨一袋と「五つの黄金法則」が刻まれた粘土板を渡され、十年の長い旅に出た。彼はたちまちのうちに金貨を失ってしまうが、粘土板に記された言葉に従い、以後ひたすらその実践に励むのだった。そして十年の後…。

第五話
自ら稼いだ資金の運用は、こうして決める
富豪の金貸しメイソンの忌憚なき忠言
槍職人ロダンは、仕事の褒美として国王からなんと金貨五十枚を受け取ったのだが、その使いみちとなると途方にくれるばかりだった。その運用方法について金貸しメイソンに教えを乞うと、メイソンは自分のところに預けられたままになっている担保の品々を示し、それにまつわる秘話を語るのだった。

第六話
「強固な城壁」は、人々を恐怖や不安から守ってくれる
老戦士バンザルの確固たる自信
城壁警護の老戦士バンザルは、敵の急襲を目のあたりにしていた。しかし巨大かつ強固に造られたバビロンの城壁は、敵の激しい攻撃に耐え、見事バビロン市民の命を守り抜いてくれたのだった。

第七話
奴隷に成り下がっても、「人間としての誇り」を忘れなかった男
元奴隷、富豪の駱駝商人ダバシアの数奇な体験
大商人ダバシアはかつて若い頃、借金をして首が回らなくなり、強盗を働いた末、奴隷にされてしまった。彼がいかにして奴隷としての地獄の日々を抜け出し、バビロンの地へと帰還したのか。不遇な半生を支えたのは、ある決意だった。

第八話
「バビロンの知恵」は現代にも通用するか
-出土した粘土板が伝える貴重な記録
バビロンに戻った元奴隷のダバシアが借金を返済してゆく過程は、発掘された五枚の粘土板に記録されていた。現代の考古学者シュルーヴェリィは、その知恵を自らの生活再建のために応用してみるのだが…。

第九話
幸福-それは「労働の喜び」を知ること
-元奴隷、富豪の大商人シャルゥ・ナダは、一人の若者を伴にしていた。怠け者で浪費癖がついたこの若者は、実はシャルゥ・ナダがかつて大恩を受けた人物の孫であった。彼は恩人と自らの過去を打ち明けることによって、この若者の目を覚まさせ、「働くこと」のすばらしさを教えようとするのだった。

 

私がこの本を読んで取り入れたいと思った第一の知恵は「収入の一部を自分のものとしてとっておく」です。
稼いだお金の十分の九を超える分は使うのをやめておく、ということです。
また、第二の知恵は「自分の欲求と必要な経費とを混同するべからず」です。
私たちがそれぞれ必要経費と呼んでいるものは、自分で気をつけていない限り、必ず収入と等しくなるまで大きくなってしまう、必要な経費と自分自身の欲求を混同してはいけない、というものです。
遅まきながらこの本に出合った僕はこの黄金法則を実践してみようと思います。
将来の資産と家族の財産を築くため、最低でも収入の十分の一を貯めるならば、黄金は自ら進んで、しかもだんだんとその量を増やしながらやってくるだろうと。

この本の終わりの章では、幸福、それは労働の喜びを知ること、との寓話が記されています。
もし、僕が若かりし頃、自分の進路や職業、財産の形成について賢明な人の助言を取り入れて行動していたなら、今よりもずっと裕福な結果になったと思います。遅すぎたかもしれませんが、今更ながらこのことに気がついた僕は、これからの人生を修正するきっかけになればと思います。そうすればこの本に投資したことが何倍にもなって還ってくるかもしれませんね。
興味のある方はぜひともこの本をお手に取ってみてくださいね。

バビロンの大富豪 「繁栄と富と幸福」はいかにして築かれるのか [ ジョージ・S.クレイソン ]

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